法人番号・gBizINFO・EDINETで企業情報を調べる

執筆:NextLogic元SE・IT実務15年/政府オープンデータ・各府省APIを自ら検証) / 最終更新:2026-07-04

企業情報は、法人番号(基本情報)・gBizINFO(活動情報)・EDINET(開示書類)の3つを組み合わせると立体的に把握できます。「その会社が実在するか」「補助金や許認可を受けているか」「どんな開示書類を出しているか」を、いずれも公式の一次情報から無料で調べられます。ただし3つとも利用にはキー登録が要る点や、法人名の表記ゆれといった実務上の注意もあります。このガイドでは、法人番号をキーに3者をつなぐ設計と、具体的なパラメータの渡し方、名寄せのコツまでまとめました。

3つのデータ源で取れること

法人番号システムは、法人の基本情報(法人番号・名称・所在地・登記の区分・変更履歴)の一次情報です。「その会社は実在し、正式名称・所在地は何か」を確定させる土台になり、以降のあらゆる突き合わせの基準点(13桁の法人番号)を得るために使います。

gBizINFO は法人の活動を横断的にまとめたデータで、補助金の交付実績・調達(入札)・許認可・特許・財務・表彰・届出などが取れます。EDINET は上場企業などの開示書類(有価証券報告書・四半期報告書・大量保有報告書など)の一覧を取得できます。企業の「活動の実績」と「制度上の開示」を、それぞれの窓口から拾えるわけです。

整理すると、「基本情報=法人番号」「活動・実績=gBizINFO」「開示書類=EDINET」と役割が分かれています。法人番号を共通キーにして3者をつなぐのが基本設計で、まず法人番号を確定させ、それを軸に活動情報や開示情報を集めていく、という順序になります。

取得の具体例(パラメータの渡し方)

まず houjin_search で対象を特定します。name(法人名)や address(所在地)で検索すると候補が法人番号つきで返り、13桁の number を直接指定すれば1社に確定できます。history を指定すると名称・所在地の変更履歴も辿れます。ここで得た法人番号が、以降すべての連携キーになるので、まずこれを確定させることが重要です。

活動情報は gbiz_search に name か corporateNumber(法人番号)、prefectureCode を渡して該当法人を探し、gbiz_detail に corporateNumber と infoType を渡すと、補助金・調達・許認可・特許・財務・表彰・届出の7区分から必要な情報を取得できます。infoType で欲しい区分だけに絞れるので、必要な情報だけを効率的に引けます。

開示書類は edinet_documents に date(提出日)と type(書類種別)を渡すと、その日に提出された有価証券報告書などの一覧が、提出者名・書類種別・docID つきで返ります。特定企業を追うときは、対象期間の日付を回してリストを取得し、その中から対象社の書類を絞り込む、という流れになります。日付ベースで一覧化される点を押さえておくと設計しやすくなります。

よくあるつまずき

認証の要否に注意します。法人番号システム・gBizINFO・EDINET はいずれも無料で使えますが、利用にあたってキー(トークンやAPIキー)の登録が前提です。「政府APIだからキー不要」と決めつけず、各データ源の取得区分を確認してからアクセスしてください。キー未登録のまま呼ぶと取得できません。

法人名の表記ゆれが名寄せを難しくします。株式会社の位置(前株・後株)、旧字体・異体字、支店・営業所の別、スペースの有無などで一致しないことがあります。名称検索は複数パターンを試すか、いったん確定した法人番号(13桁)をキーにして突き合わせるのが最も確実です。名寄せは法人番号を軸に行う、と決めておくと事故が減ります。

EDINET は提出日ベースで一覧化されます。特定企業の全書類を時系列で集めるには、対象期間の日付を順に回して docID を収集する必要があります。書類種別(type)の指定を誤ると目的の報告書が拾えないので、種別コードを確認してから渡してください。日付をまたぐ集計はループ処理で組むのが基本です。

分析ユースケースと関連ツールの使い分け

①取引先デューデリの下調べ:houjin_search で正式名称・所在地を確定し、gbiz_detail で補助金・許認可・調達実績を見れば、その企業の公的な活動実態を無料の一次情報で把握できます。営業リストの名寄せや、新規取引先の基礎調査にそのまま使えます。

②開示書類ウォッチ:edinet_documents を毎日取得して、関心のある企業や特定の書類種別(大量保有報告書など)の提出を検知する仕組みが作れます。開示のタイミングを逃さず追え、投資判断や競合分析の材料になります。

③一括プロファイリング:法人番号を起点に、基本情報(houjin_search)・活動(gbiz_search / gbiz_detail)・開示(edinet_documents)をまとめて集めると、1社の全体像レポートを自動生成できます。基本情報は houjin_search、活動実績は gbiz 系、開示は EDINET と役割が明確に分かれているので、必要な面だけを選んで組み合わせてください。

3つのデータ源をつなぐ実装のコツ

企業情報を立体的に扱う要は、法人番号を共通キーにして3つのデータ源を確実につなぐことです。まず houjin_search で対象を1社に確定させ、13桁の法人番号を得ます。この番号を gbiz_search / gbiz_detail の corporateNumber に渡せば、名称の表記ゆれに悩まされずに活動情報へ橋渡しできます。名寄せは名称ではなく法人番号で行う、と決めておくのが事故を防ぐ鉄則です。

gBizINFO の gbiz_detail は infoType で7区分(補助金・調達・許認可・特許・財務・表彰・届出)を切り替えられるので、レポートに必要な区分だけを取得すると、無駄なリクエストを減らせます。EDINET は提出日ベースの一覧なので、特定企業を追うなら対象期間の日付を回して docID を集め、提出者名で対象社を絞り込む処理を組みます。3者で取得の粒度(1社単位か、日付単位か)が違う点を意識すると設計しやすくなります。

認証はデータ源ごとに別のキーが要ります。実装前に、法人番号・gBizINFO・EDINET のどれを使うかを決め、必要なキーを揃えてから着手してください。全社の一括プロファイリングを自動化する場合は、法人番号の確定→活動情報→開示情報、という一方向のパイプラインにすると、依存関係が明快になり保守しやすくなります。

出典

この記事を書いた人
NextLogicCiviNavi 主筆

元システムエンジニア。Web系アプリ開発6年+ソリューション9年、IT実務およそ15年。個人開発者として、政府オープンデータや各府省のAPIを実際に叩いて検証し、「何が取れるか」「実装時にどこで詰まるか」「どう活用するか」を一次検証にもとづいて記録しています。

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